ブランクのある看護師さんが、再就職への第一歩として、復職準備は欠かせません。
ブランクが長いほど、復職への不安は高まりますよね。
また、医療業界は日々進歩しており、知識や技術に不安を感じている方も多いはず。
この記事では、ブランクを乗り越え、再び看護師として活躍するための具体的な準備方法を徹底解説。
本記事は、あなたの復職をサポートする情報やブランク明けにおすすめの職場も紹介していきます。
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ブランク看護師が復職しにくい理由5つ
看護の現場からしばらく離れているブランクのある看護師さんにとって、復帰に対する不安は誰でもあります。
多くのブランク看護師さんがどんな不安を抱えているのでしょうか。
具体的に5つの理由について説明します。
仕事についていけるか心配
看護師の仕事は、不規則なことも多いですよね。
早番・遅番・夜勤と生活のリズムが崩れやすいのに加え、仕事中はほとんど立ちっぱなしでいることが多いでしょう。
さらに、移乗介助など力仕事もあります。
このようなハードな仕事ですと、現場業務に体力がもつか心配に思っている方も多いです。
また、久しぶりの看護師業務が、精神的にプレッシャーに感じることもあります。
体力面・精神面で仕事についていけるか心配で、復職に踏み出せないでいるブランク看護師さんは、たくさんいます。
知識・技術の不安
ブランク看護師さんは、専門性が高い上に、医療は日々進歩しているため、自身の知識や技術に不安を感じがちです。
ブランクが長ければ長いほど、その不安は大きくなりますよね。
看護職から離れていたからこそ、忘れてしまっている知識もあるかもしれません。
また復職後、新しく知識や技術がすんなり覚えられるかという悩みもでてきます。
学生の頃のように、すぐに知識や技術を吸収できればいいのですが、実際は難しいところですよね。
ブランクの期間が長い
ブランクがどのくらいまでなら復職できるのでしょうか。
もちろん、ブランクが何年までなら看護師として働けるといった決まりはありません。
ただし、ブランクが5年、10年と長くなればなるほど、復帰への不安を感じやすいでしょう。
1年のブランクの方と10年以上のブランクのある方とでは、当然復帰した後のギャップの感じ方は違いますよね。
1年であれば、すぐに勘がもどりそうですが、10年以上経っているとそうもいきません。
中には、紙ベースの記録が主だった場合は、電子カルテの書き方なども心配のひとつですよね。
変化が大きいほど復帰に後ろ向きになってしまうと言えるでしょう。
経験年数の少なさ
臨床経験が少なくブランクがある看護師さんは、復職に対する不安が大きいですよね。
実際にこのように口コミされている方もいます。
看護師一年半やって休職になって今無職だけど、雇ってもらえる所あるのかどのくらい休んだらブランクとしてマイナスポイントになるのかめっちゃ悩む。働ける気全然しない。
— 転職中のペン子 (@flying_penco) February 15, 2022
こちらの方は、復職を躊躇してしまっていますね。
経験が浅かったり、看護師スキルが身についていないと復職が難しいと感じてしまいます。
子育てや家事との両立
仕事復帰する際に、子育てや家事と両立できるかということも考えなければなりません。
今までと生活スタイルが変わり、時間に追われる日々に耐えられるのかと、復職を決断できない方もいます。
「正社員で働けるのかな」「夜勤は難しいし・・」「子供の預け先はどうしたら・・」「家族の協力がないとな・・」などの不安から、復職に迷う方もいます。
これで安心!ブランク看護師の復職支援サポートを活用しよう
ブランクのある看護師さんは、これらの不安や悩みを抱え、復職をためらっている方が多いです。
しかし、慢性的な看護師不足が深刻化している現在、ブランクのある看護師さんを積極的に募集しているところはたくさんあります。
ここからは看護師の資格を生かして、復帰してみようと少しでも考えている方の手助けになる情報をお届けします。
ナースセンターの利用
ナースセンターでは、看護職をサポートするための活動を行っています。
都道府県ナースセンター…各都道府県の看護協会が運営
・無料職業紹介(ナースバンク)
・離職等の届け出制度に関する支援
・復職支援の相談及び研修
・看護職を目指す方への進路相談
中央ナースセンター…日本看護協会が運営
・47都道府県のナースセンターの中央機関
看護協会のナースセンターで、ブランクある看護師の復職支援を無料でしているんだね。これを利用すれば「もう病棟から離れてゆるやかな現場に行きたいけど、戻れなくなりそうで心配」なんて悩みが解消するね。しかもハローワークと提携しているから、職場の紹介もしてくれるとか。すご。覚えておこ。
— ぼっち看護師の苦悩さん (@kangoshi_kunou) September 26, 2023
ナースセンターには、無料の求職・求人サイト「eナースセンター」があります。
こちらの方が口コミされているように、eナースセンターに登録することで、求人検索から、就業相談会などのイベントの案内・看護に関する情報などを無料で支援しています。
出典:日本看護協会
また、現在看護師の免許を持ちながら、その仕事に就いてない看護師さんに、都道府県ナースセンターへ届け出る制度があります。
届け出は、スマホやパソコンから看護師等の届け出サイト「とどけるん」から必要事項を入力。
全国のナースセンターの情報や復職などに関する情報コンテンツを利用することが可能です。
eナースセンターと同時に登録できますので、ブランクのある看護師さんは、「eナースセンター」と「とどけるん」を同時登録することをおすすめします。
書籍やアプリを活用
ブランクのある看護師さんは、日々変化している医療に、自分の知識や技術が通用するのか不安ですよね。
学生や現役の頃を思い出し、新しい知識や技術を学ぶことで、あなたの自信につながるでしょう。
復職に役立つ書籍や、今では看護師向けの勉強アプリ開発され、学び直すチャンスはいくらでもあるんです。
ここで復職に役立つ、ブランクのある看護師さんにおすすめの本やアプリをご紹介します。
・看護技術がみえる vol.1 基礎看護技術
出版社 : メディックメディア; 第1版 (2018/12/5)
ページ数: 368ページ
価格:3,630円
*臨床現場で使える看護技術のコツや注意点、手順の根拠やポイントがこの1冊でわかります。
学生さんや新人看護師さん向けですが、臨床から離れていたブランクのある看護師さんにも役立つ内容が豊富に詰まっています。
・完全版 ビジュアル臨床看護技術ガイド
出版社 : 照林社; 第3版 (2015/1/30)
ページ数: 720ページ
価格:5,060円
*処置や手技を写真付きフルカラーで確認することができるため、ブランクのある看護師さんにおすすめの1冊です。
720ページとかなりのボリュームで、この一冊で看護技術はある程度おさえることができます。
・今はこうする ケアの根拠: 多領域をまとめてCHECK
出版社 : 照林社 (2022/12/9)
大型本 : 199ページ
価格: 2,530円
*昔に習った知識や臨床でやっていたかつての技術が、今はもう実施されていないなんてことも。
幅広い領域における今知っておきたいケアの根拠が解説されています。
・フルル大辞典
*全部で4万のデータが入っています。
略語・用語・薬・疾患の検索ができ、知りたい情報をいつでもチェックできるアプリで
す。
・カンゴトーク
*看護師のコミュニティアプリ。
仕事の悩みや疑問を質問でき、悩みを共有したり解決法を導き出したりすることが可能。
ブランク後の復職相談をしている看護師さんもたくさんいます。
他には、求人情報や看護師の役立つ情報やニュースも発信されているので、情報収集にも
活用できるアプリです。
復職支援研修の参加
ブランクのある看護師さんが職場復帰するためのサポートとして、各地で復職支援研修を実施しています。
研修内容は、看護技術の再就職や看護の最新の動向・電子カルテ実践など、様々な形態で行われており、職場復帰に不安を抱えている方におすすめです。
講義以外に実際に演習できる研修もあるので、復職する前に実技ができると安心感や自信に繋がりますよね。
復職支援の研修を実施している主なところは、以下のとうりです。
各都道府県の看護協会 | ・各地域で独自の研修会を実施 ・無料で参加できる ・eナースセンターの登録が必要 ・講義や演習、1日や数日かけてのコースがある |
病院 | ・最新の医療が把握できる ・電子カルテ運用の見学や実践できるところも ・病院や病棟見学 ・基本無料で参加 ・託児所が完備されている病院もあり ・復職支援研修を行っている病院や施設は少ない |
各都道府県のや市区町村の自治体 | ・各地域での就職を検討している方対象に実施 ・地域になる病院で講義・演習 ・定員を超えると抽選になることも |
看護師転職サイト | ・講義がメイン ・個別で相談会を実施しているサイトも ・オンラインセミナーがある ・無料 |
セミナーを行っている転職サイトはこちら
通信講座でコツコツと
家庭の事情で、復職支援の研修やセミナーに参加する時間がない方もいますよね。
そういった場合は、自宅で学習できる通信講座がおすすめです。
現地に足を運ぶ必要がなく、オンラインで勉強できます。
特におすすめは、日本看護協会が行っている「研修ポータプルサイト」です。
復職後に実践に活かすことができる研修内容が充実しています。
研修方法や、会員の有無によって料金が変わってくるので、最新情報をご確認ください。
独学で勉強
もちろん、復職に向けて独学で学び直すこともできますよね。
今では、YouTubeに看護師向けの動画がたくさんあります。
お金をかけずに、自宅で隙間時間に学びたいという方におすすめです。
看護技術を学び直したい方におすすめは、看護roo!の「動画でわかる看護技術」です。
動画で手技を確認できるので、わかりやすく短時間で学ぶことができます。
ブランク看護師が転職サイトを利用する際の選び方
ここからは、ブランクのある看護師さんが転職サイトを利用する際のポイントについてご紹介します。
ブランク看護師歓迎の求人を選ぶ
復職を考えた際、どのような求人を選ぶかが大事になってきます。
ブランク後の再スタートには、教育体制が整い、フォローアップが充実した勤務地を選択することが重要です。
看護師転職サイトを利用することで、ブランクのある看護師さんの希望に合った求人を見つけやすくなりますよ。
「ブランク可」「ブランクOK」の求人から選ぶことで、採用されやすいと言えます。
短時間で働ける求人から探す
ブランクの期間が長ければ長いほど、体力的な不安がありますよね。
研修やセミナーで、復職に向けて準備はできても、体力面においては、実際に働いてみないとわからない部分です。
さらに現役の頃は、夜勤や残業をこなしていたとしても、その頃より年齢を重ね、生活環境も変わっている方が多いでしょう。
いきなりフルタイムで働くのはちょっと・・と思っている方は、パートや時短勤務の求人を探してみるといいかもしれません。
体を慣らしてから、正社員として働くことを考えても遅くはありませんよね。
看護師として長く働くには、体力が1番です!!
無理せず、ご自分のペースで働ける求人を探しましょう。
派遣で仕事を探す
ブランクのある看護師さんは、ワークバランスを重視したい方も多いでしょう。
そんな方には、派遣看護師にも目を向けてみると良いです。
派遣看護師は、週に数日だけ・日勤のみ・短時間など、柔軟な働き方ができます。
さらには、パートやアルバイトに比べると高時給の企業が多い傾向です。
転職求人サイトには、「紹介予定派遣」や「応援ナース」など働き方もあります。
いずれは正社員として働くことを考えているのであれば、紹介予定派遣で一定期間働き、慣れてきたころに正社員として働くという働き方が理想的かもしれません。
ブランク看護師におすすめの復職先5選
ブランクがある看護師さんが無理なく働ける復職先は、医療度が低く緊急性が少ない職場です。
そこで、復職をスムーズに行うために、5つのおすすめの復職先をご紹介します。
慢性期病棟
慢性期病棟は、安定した状態の患者が多く、急性期の病棟と比較すると緩やかなペースで業務が進行します。
患者一人ひとりとじっくり向き合いながら、基礎的な看護技術を再び養うのに適した職場です。
また、急性期と違い、長期的なケアが必要な患者が多いため、コミュニケーション能力を活かし、信頼関係を築くことが可能です。
ブランクのある看護師さんが、知識や技術のブラッシュアップを行いながら働ける職場と言えるでしょう。
クリニック
クリニックでは、日勤のみの時間で働くことが可能です。
診療時間や休診日が決まっているため、ワークバランスを重視する方に向いています。
さらに、大きな病院と比べると、医療行為が限られているのも特徴です。
今までの経験から、診療科を選択することで、スキルや知識を活かすこともできます。
ただし、季節や時期によっては、忙しくなることがあるかもしれません。
介護施設
高齢化が進む社会の中で、介護施設における看護師のニーズは年々増加しています。
介護施設では、慢性期の高齢者が中心であるため、看護業務や医療行為は少なく、丁寧なケアを心がけることができます。
特にブランクがある看護師さんにとっては、バイタルサインのチェックや服薬管理など基本的な看護の復習に最適です。
しかし、看護師の専門性を高めたいという方や将来的には急性期などでバリバリ働きたいといった方には、物足りなく感じるかもしれません。
一方で利用者とのコミュニケーションを大切にした介護業務も経験でき、人間関係のスキルアップをしたいといった方には、おすすめの復職先です。
健診センター
健診センターでは、一般的に検査の予約が入っている患者のみを扱うため、急な状況変化に対処することが少なく、計画的に業務を進められます。
日勤のみ・土日休みのため、ブランクのある看護師さんも働きやすい勤務時間ですね。
健診センターでは、一つの検査や手技に専念することで、看護技術の習得に集中しやすいです。
看護師としてのルーティンを再確認し、臨床の知識を深めることができます。
保育園
保育園は土日休みの施設が多く、医療機関ほど頻繁に医療行為が求められません。
夜勤もないため、ワークバランスが整いやすいですね。
しかし、保育園の場合は看護師が1人ということがほとんど。
サポートしてくれる他の看護師がいないというデメリットはあります。
小児科での臨床経験がある方には、特におすすめの復職先ですよ。
まとめ
ブランクのある看護師さんが、復帰する際には、計画的に準備をしておくと安心ですよね。
復職に向けて知識や技術の再習得、実際の職場選び、面接対策まで、一連の流れを着実に進めることが重要です。
復職に向けての研修やセミナーの活用、通信講座での学び直しなど、自信を持って職場へ戻るためにも、積極的に利用してみてください。
また、良い求人に出会えるか心配な方は、無料で利用できる看護師転職サイトを活用して相談してみると良いでしょう。
この記事が、ブランクのある看護師さんの再スタートを切るきっかけになれば幸いです。